研究課題
本研究では,異種MANET間通信を実現するためのルーティング手法について提案してきた.提案法は,ネットワークゲートウェイとなるノードを選択するために自律分散クラスタリング手法を,経路構築のためにATR (Ad hoc Traversal Routing)を用いる.ATRは異種MANET間の通信を実現するために,異なるルーティングプロトコルの制御メッセージを,各MANETで用いられているルーティングプロトコルの制御メッセージに変換し,転送を行う.異種MANET間でATRを動作させるネットワークゲートウェイ(NwGW)と呼ばれるノードがお互いに隣接することで,通信が可能となる.これまでの手法では,NwGWノードとなるノードの割合を固定にしていたため,常に同じノードがNwGWノードとして機能していた.そのため,NwGWノードの割合が低い場合は,ノードの移動により生じるネットワークトポロジによっては,NwGWノードがMANET間に存在せず,MANET間で通信ができない状況が発生していた.本手法では,ノードの移動によるネットワークトポロジの変化に適応してMANET間にNwGWノードを配置することができるため,前述の問題を解決し,常にMANET間において通信ができることをシミュレーション実験により確認した.さらに,提案法による異種ネットワーク間通信では,NwGW を必ず経由する必要があるため,同一ネットワーク内での通信より,経路構築に掛かる時間や制御パケット量が増加する.そこで,構築した経路が切断された場合,クラスタヘッドやNwGWが経路修復を行うことで,送信元ノードが経路を再構築する回数を減らし,データパケットの遅延時間,制御パケット量を減少できることをシミュレーション実験により確認した.
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すべて 雑誌論文 (7件) (うち査読あり 7件、 謝辞記載あり 7件) 学会発表 (12件)
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