研究課題/領域番号 |
24700096
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
根本 達也 大阪市立大学, 理学(系)研究科(研究院), 講師 (10572555)
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キーワード | 地質情報 / 地理情報システム(GIS) / Webシステム / データベース / 分散管理 |
研究概要 |
大規模災害時でも継続して地質情報を配信・共有するために,ボーリングデータを対象とした分散管理型のWeb-GISシステムを開発することが目的である.前年度に開発したWeb-GISシステムのプロトタイプをベースに機能の追加と改良を行った.また,実証実験を行い,各機能の動作を確認した.具体的な成果を以下に示す. (1)ボーリングデータの分散管理方法の検討:ボーリングデータから検索・表示に必要な属性情報を抽出するためのプログラムを開発した.また,登録する属性情報の追加に伴い,データベースの構造や分散データベースの構成を再検討した. (2)Web-GISによる統合検索・統合表示方法の開発:地図上でボーリングデータポイントをクリックすることにより,そのデータの属性情報を取得し,表示する機能を開発した. (3)システムの改良:(1),(2)の成果をプロトタイプに実装し,機能を強化した.また,国際標準規格のWMS(Web Map Service)やWMTS(Web Map Tile Service)で配信されている地質図等を背景地図にオーバーレイ表示する機能を追加した. (4)システムの検証:複数のサーバを用いて分散管理機能および複製機能を中心に実証実験を行い,マスターデータベースがダウンしたときにデータ共有を問題なく継続できることを確認した. 本年度の成果によりボーリングデータの検索・表示機能が強化され,システムをより実用的なものに改良できた.この成果を,国際学会で発表した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
実施計画の(1)ボーリングデータの分散管理方法の検討,(2)Web-GISによる統合検索・統合表示方法の開発,(3)Web-GISシステムの設計・開発,(4)開発したシステムの検証をすべて遂行し,システムの開発が計画通り進んでいることから,全体としておおむね順調に進展していると考える.
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今後の研究の推進方策 |
機能のさらなる追加と改良を行い,システムを完成させる.研究計画に変更はなく,具体的な研究内容は次のとおりである. (1) ボーリングデータの分散管理方法の開発:分散管理方法の最終確認をする. (2)Web-GISによる統合検索・統合表示方法の開発:統合検索・統合表示方法の最終確認をする. (3)システムの設計・開発:機能の追加・改良を行い,システムを完成させる. (4)開発したシステムの検証と問題点の整理:完成したシステムの実証実験を行い,最終確認を行う.また,課題を抽出して,整理する.
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