研究課題/領域番号 |
24700101
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研究機関 | 東京工科大学 |
研究代表者 |
三上 浩司 東京工科大学, メディア学部, 准教授 (10386782)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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キーワード | コンテンツ |
研究概要 |
1「既存手法による作品分析」については,これまでに研究代表者らが実施してきた作品に加え,10作品の分析を進めた. 2「完成作品の視聴時のEEGデータほか生体情報データの取得」に関しては,平成24年度は予備的な脳波の計測を10作品に対して実施した.平成24年度は,ひとつの作品に対して多くの被験者に対して実施する実験と,ひとりの被験者に着目して多くの作品での差異を図る2点に着目してデータを取得した.平成24年度は,これらのデータを整理し可視化した.また,他の生体情報データの取得に関連して,本研究費にて購入した簡易心拍計を用いて,特に心拍数に影響の大きいと考えられるホラー作品5作品の心拍数の計測実験を行った. 3「既存のシナリオライティング方法論との比較」については,平成25年度に実施する予定であるため,本年度は2に示したデータを取得することに注力した. 4「シナリオ段階での評価手法の検討」については,本研究の成果に基づき,「完成した映像」ではなく「シナリオ」の段階で映像作品の評価を行う手法について検討した.「シナリオ」から「絵コンテ」を生成しそれをもとに「ビデオコンテ」を作成する方法のほか,近年欧米でも注目を集めている3DCGソフトウェアを利用した「Pre-Visualization(プレビズ)」についても大きな可能性があることがわかった.そのため,本研究費において,プレビズソフトウェアを購入し,シナリオをもとにした簡易映像による映像評価のフローについて検討した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の計画で平成24年度に設定した研究項目と比較して,1「既存手法による作品分析」については,順調に進んでいる.2「完成作品の視聴時のEEGデータほか生体情報データの取得」に関しては,予備実験は進み計測の準備が整ってきているが,予定したほどデータの取得ができていない. 一方で,平成25年度に想定していた,4「シナリオ段階での評価手法の検討」については,方法論を検討し,動作検証を行うなど予定より早く進行している.
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今後の研究の推進方策 |
平成25年度は,予備実験の結果を分析したうえで,2「完成作品の視聴時のEEGデータほか生体情報データの取得」を大幅に進めたい.そのためにも,現在有している簡易脳波計,心拍計に加え,筋電計や発汗計などの活用も想定して進めたい. これらのデータをもとに,3「既存のシナリオライティング方法論との比較」と,4「シナリオ段階での評価手法の検討」を進め,シナリオ段階での映像コンテンツの評価について実験を進めたい. 平成25年度は,実験に必要な計測器(筋電計や発汗計)の購入と計測やデータの分析にかかわる諸謝金などに研究費を使用する予定である.また,当該分野は発展中の分野であるため,常に最新の情報を取り入れるために,国際会議等へ参加し情報を収集するとともに研究の成果を発表していきたい.
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次年度の研究費の使用計画 |
該当なし
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