研究課題/領域番号 |
24700112
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
坂本 大介 東京大学, 情報理工学(系)研究科, 講師 (00556706)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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キーワード | ヒューマンコンピュータインタラクション / クラウドソーシング / ヒューマンロボットインタラクション / ユーザインタフェース |
研究概要 |
本研究ではクラウドソーシングを活用することで、家庭用ロボットの家事遂行を補助するためのクラウドソーシングプラットフォームの構築を目的としている。これを実現するためには、1)リアルタイム性、2)プライバシー問題、3)適切なロボットの操作インタフェースの設計という3つの大きな研究課題が存在するが、当該年度においては3)のロボット操作インタフェースの設計に注目して研究を行った。これはクラウドソーシングサービスからやってくるユーザはほぼ間違い無くロボットの操作を行ったことがないユーザであり、このため、彼らにとってもわかりやすいインタフェースを実現することは本研究全体として非常に重要な問題であるためである。本研究課題の成果に関して、国外ではACM DIS 2012、ACM SIGCHI 2013(採録決定)にて口頭発表、ACM SIGGRAPH Asia 2012にてデモ発表を行った。また国内においてはソフトウェア科学会のWISS2012にて口頭発表を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当該年度においてロボットの操作インタフェースの検討と設計において、既に国内外で成果発表を行った。また、現在進行している家庭用ロボット操作タスクのクラウドソース化についても十分な検討を行っており、今年度中の成果発表を目指しているため概ね順調に進展していると判断する。
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今後の研究の推進方策 |
当該年度は家庭用ロボットの操作インタフェースに注目して研究を推進したが、次年度はこれをクラウドソース化するための設計と実装を行う。これには「研究実績の概要」で示したように1)リアルタイム性、2)プライバシー問題という2つの研究課題が存在する。現状では遠隔地からのロボット操作については実現可能だが、クラウドがすぐに反応するかどうかが解らないという問題がある。また、どのように家庭内のプライバシーを守るかという問題が存在する。1)については当該年度で実施した操作インタフェースを、より初見のユーザでも使えるよう改良することで、クラウドソーシングサービスからやってきたユーザがすぐに作業が可能な環境の実現を行う。2)については画像の自動的な曖昧化を行い、ユーザに示すことを検討している。次年度においてはこの問題にとりくみ、本研究提案の有効性を示していく。
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次年度の研究費の使用計画 |
次年度は当該研究課題の最終年度であるため、研究成果発表を積極的に行っていくため、これに関連する旅費の割合が増えることが考えられる。また、システムの設計・実装に関して、必要な機材をまだ調達していないものがあるため、この物品費についても昨年度から継続して計上する。さらに、次年度はシステムのユーザテストを実施するため、人件費・謝金が必要となる予定である。
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