本研究ではクラウドソーシングを活用することで、家庭用ロボットの家事遂行を補助するためのクラウドソーシングプラットフォームの構築を目的としている。これを実現するためには1)プライバシー問題、2)適切なロボットの操作インタフェースの設計という研究課題が存在する。特に、操作インタフェースに関しては、クラウドワーカーという家庭用ロボットの操作に習熟していないユーザであっても十分簡単に使用し、適切な操作を完了することができるよう設計する必要がある。また、家庭内の映像を適切に匿名化することも実用化においては重要となる。これに関して本研究ではプロトタイプシステムを開発した。具体的には、家庭内の画像を匿名化するためのウェブシステム、および匿名化された画像上で家庭用ロボットに指示を与えるためのウェブシステムの構築を行った。 また、ユーザインタフェースやヒューマンコンピュータインタラクション分野一般の研究についても実施し、これらの成果に関して国外ではACM CHI 2013 (Best Paper Honorable Mention)およびCHI 2014、ACM IUI 2014 (Best Paper Award)、ACM VRST 2013 (Best Paper Award) 、IEEE ICAT 2013 (Best Paper Award)、ACM MobileHCI 2013で発表を行った。また国内においてはソフトウェア科学会のWISS2013にて発表を行った。さらに、学術雑誌での論文発表としてACM TiiSに採択された。
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