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2013 年度 実績報告書

多原色ディスプレイを用いた色覚バリアフリー画像表示システムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 24700174
研究機関名古屋市立大学

研究代表者

田中 豪  名古屋市立大学, その他の研究科, 講師 (30609805)

キーワード色覚バリアフリー / 多原色ディスプレイ
研究概要

異常色覚を有する人は、特定の組合せの色を見分けにくく、表示された画像の内容把握が困難な場合がある。画像の色を変更することで異常色覚でも見分けやすい配色にできるが、その場合、正常色覚では奇妙な配色となることがある。本研究では、多原色ディスプレイという新しい表示ディバイスを活用した色覚バリアフリー画像表示システムの実現を当初の目的とした。
本研究では、正常色覚において同じ色に見え、異常色覚において異なる色に見える光刺激対を構成することが重要である。このような光刺激対を構成できれば、正常色覚者の見え方は変化させずに異常色覚者の見えを改善できるからである。そのような状況を作り出すことができるかについて検討した。
正常色覚者と異常色覚者(異常3色覚者)では、同じ光刺激に対する錐体の反応値が異なる。したがって、錐体の反応以降の脳の処理が正常色覚者と異常色覚者で同じであると仮定すれば、理論的には目的とする光刺激対を作ることができる。ただし、作ることのできる光刺激対の異常色覚における色差はわずかなものであったので、これを用いた色覚バリアフリー画像表示の実現は難しいものと思われた。
一方、多原色ディスプレイの特長としては、色域が広いことも挙げられる。こちらの能力を活かした色覚バリアフリー画像表示も考えられる。この場合は、正常色覚における異なる色を異常色覚においても異なるように見せるための色変換が必要である。その要素技術(カラー画像のモノクロ変換)についての研究も行った。具体的には、色の組合せに関する最適化問題を解くことになるが、これについて従来の手法を改良した手法を提案した。また、新規なモノクロ変換手法、並びにそれを応用した色覚バリアフリー色変換手法も提案した。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2014 2013

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (4件)

  • [雑誌論文] Color removal method of considering distance in color space2014

    • 著者名/発表者名
      Shi Bao and Go Tanaka
    • 雑誌名

      Optical Review

      巻: Vol.21, No.2 ページ: pp.127-134, 2014

    • 査読あり
  • [学会発表] Grayscale conversion using vertex coloring algorithm2013

    • 著者名/発表者名
      Go Tanaka
    • 学会等名
      2013 International Workshop on Smart Info-Media Systems in Asia
    • 発表場所
      愛知県産業労働センター
    • 年月日
      20130930-20131002
  • [学会発表] Color2Grayアルゴリズムへの新しい符号付き色距離の導入2013

    • 著者名/発表者名
      石宝,田中豪
    • 学会等名
      平成25年度電気関係学会東海支部連合大会
    • 発表場所
      静岡大学
    • 年月日
      2013-09-24
  • [学会発表] 頂点彩色アルゴリズムを用いた2色覚者のための色変換2013

    • 著者名/発表者名
      田中豪
    • 学会等名
      第12回情報科学技術フォーラム
    • 発表場所
      鳥取大学
    • 年月日
      2013-09-06
  • [学会発表] 頂点彩色アルゴリズムを用いたグレースケール変換の一提案2013

    • 著者名/発表者名
      田中豪
    • 学会等名
      電子情報通信学会スマートインフォメディアシステム研究会
    • 発表場所
      鹿児島県文化センター
    • 年月日
      2013-06-13

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公開日: 2015-05-28  

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