研究課題
本研究課題は黒色物体,金属,透明物体の三次元形状の計測を最終目標としている.本年度の実績の一つとして,カメラの応答関数を推定する技術を開発した点が挙げられる.物体の三次元形状を取得するためには,物体の光学現象をカメラで観測する必要がある.しかし,カメラの応答関数はそれぞれのカメラにより異なる.そのため,カメラの応答関数を推定する技術を開発し,その成果を国内会議MIRU2015で発表した.金属の三次元形状を計測する技術も開発した.物体を熱して,物体そのものが発する熱放射光を遠赤外線カメラで観測する.その際,遠赤外線偏光板をカメラの前に配置して物体を観測することにより,物体表面から発する熱放射光の偏光状態を取得することができる.その偏光状態から物体表面の形状に関する情報が得られる.物体を複数方向から観測して得られた偏光状態を開発した.昨年度の段階ではまだ予備実験の段階であったが,今後はこの技術をさらに発展させ,その成果を外部に発表する予定である.人間の手など,動いている物体の三次元形状を計測することは容易ではない.そこで,7バンドの波長の光を同時に計測できるカメラを用いた.7色それぞれ異なる波長の光を異なる方向から同時に対象物体に照射した.それぞれの波長における陰影を解析することで,物体の三次元形状を推定する手法を開発した.今後はこの技術を液体などの透明物体に応用する予定である.
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すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件、 謝辞記載あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (7件) (うち国際学会 2件) 備考 (1件)
情報処理学会論文誌
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画像電子学会誌
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http://www.cg.info.hiroshima-cu.ac.jp/~miyazaki/publication/publication.html