研究課題
高精細医用画像から構築された人体臓器統計形状モデルは臓器の大きさや形状,形態変化などを記述したモデルであり,計算解剖学以外にも診断・治療支援への応用が期待できる.効率的でかつ少数症例でも汎化能力の高い統計形状モデル構築には,症例間解剖学的に同じ特徴に対する高度な対応付け,効率的な三次元臓器形状の表現(三次元形状モデル)の確立が求められる.本研究は,(1)球面調和関数を用いた高精度な臓器形状表現確立と(2)汎化能力の高い臓器統計形状モデル構築, 及び(3)構築された肝臓統計形状モデルを用いて肝硬変疾患の形状変化と臨床検査データ間の相関関係を数理的に明示し,新たな肝硬変診断支援応用を目的に以下の研究成果が挙げられる.1.球面調和関数を用いた人体臓器三次元形状表現法の確立臓器表面上には顕著な特徴(表面上の頂点)が存在しないため,従来法の症例間対応付けは推定問題を解いて特徴点を得る.また,臓器の三次元形状モデル構築の計算は膨大かつ複雑であるだけでなく精度が低いため,形状表現の精度も低くなってしまう.本研究では,この問題を克服するため,臓器表面上を単位球に射影するParameterizationを用いて臓器の三次元形状表現を行う,この臓器三次元形状表現を球面調和関数に展開後,臓器の形状特徴を得て,脾臓,肝臓の臓器の三次元形状表現が得られた.本手法は学会や論文で報告し,第23回日本医用画像工学会においては大会奨励賞を得た.2.肝臓の統計形状モデル構築と肝硬変症支援システム構築肝硬変症の形態変化の観測方法について,成分特定方法を調査した.統計形状モデルへ写像したデータを元に解析を行った所,正常と疾患間で分散が離れている成分を上位数成分選出し,その成分に対して機械学習を行った.その結果,おおまかに正常と疾患へ分類が可能であることを示した.今後,GUIによるシステムを作成する.
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すべて 雑誌論文 (6件) (うち査読あり 6件) 学会発表 (14件) 備考 (5件)
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