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2012 年度 実施状況報告書

テンソル表現に基づくパターン識別法に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 24700184
研究種目

若手研究(B)

研究機関独立行政法人産業技術総合研究所

研究代表者

小林 匠  独立行政法人産業技術総合研究所, 知能システム研究部門, 主任研究員 (30443188)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワードパターン識別 / 特徴行列 / 低階数行列
研究概要

平成24年度は特徴行列に対する識別器に関する研究を行った。実世界から計測したデータ(特徴量)は、多くの場合に行列形式での表現が自然となる。例えば、静止画像はXY座標に基づく2次元データであり、多チャンネル時系列信号からは時間軸Tに沿って並ぶ信号列(チャンネルvs時間)が得られる。従来はそれらをベクトルに伸長し、ベクトル識別器を適用していたが、特徴の行列表現における本質的性質は失われてしまっていた。そのため、このような特徴行列に直接的に作用する識別器、つまり特徴行列に識別重み行列を掛け合わせて識別スコアを出力する線形識別器を構成することが様々な認識課題において重要となる。本年は特に、2クラス識別問題を対象として、行列識別重みの新たな学習方法を提案した。提案した学習方法においては、1)行列の階数を事前に規定することなく自動的に低階数の行列重みが得られ、2)学習に掛かる計算時間も少ない、という大きな利点がある。低階数行列の識別重みはその自由度が適切に抑えられ学習データに対する過学習の影響も軽減されるため、汎化性能の高い識別器となる。また、高速に学習が行えることから大規模データへの適用も可能となる。多数の学習サンプルを用いることで、識別性能を大きく向上させることができる。様々な公開データベースを用いて、画像や動画像における特徴行列(特徴ベクトルvs物理次元)やさらには共起特徴行列に対して提案方法を適用し、計算時間と識別性能の観点からその有効性を確認した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当初予定していた通り、行列識別器の学習に関して有効な方法を本年度で研究開発することができた。行列は単純なテンソル形式であるため(2階テンソル)、提案方法を拡張することで研究目的であるテンソルに対するパターン識別を実現することができる。

今後の研究の推進方策

特徴行列に対する識別のために、本年度とは別のアプローチにより、特徴行列同士の類似度に基づく識別方法を構築する。さらに、行列=2階テンソルを拡張することで、特徴テンソルに対するパターン識別方法を確立する。

次年度の研究費の使用計画

大規模データを高速処理するための、メモリや高性能PCなどを購入する予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2012

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] Efficient Optimization For Low-Rank Integrated Bilinear Classifiers2012

    • 著者名/発表者名
      小林匠
    • 学会等名
      European Conference on Computer Vision
    • 発表場所
      Florence, Italy
    • 年月日
      20121007-20121013

URL: 

公開日: 2014-07-24  

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