研究課題/領域番号 |
24700213
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研究種目 |
若手研究(B)
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研究機関 | 芝浦工業大学 |
研究代表者 |
齋藤 大輔 芝浦工業大学, システム工学部, 准教授 (00366402)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 視認性評価 / 色覚モデル / 眼球停留関連電位 / 視覚特性 / 高齢者 / 色覚障碍者 |
研究概要 |
これまでに得られている主観評価による健常若年者.模擬高齢者および模擬色覚障碍者の視認性評価結果をもとに,それぞれの色覚特性についての視認性予測を行った.本手法では,モニタの輝度や色度に影響されないために,色を決定するRGB値を用いた視認性予測を試みた.その結果,精度高く視認性予測が行えることが示され,情報呈示において作成時に視認性を予測できる可能性が示された.これらの検討は白色背景における検討であったことから,さらに黒色背景色を用いた視認性評価を行い同様の手法で視認性予測を行った.その結果,白色背景ほど精度は高くなかったが,視認性予測が行えることがわかった.これらの結果をまとめ,平成24年度は論文投稿3件(内採録決定1件),学会発表1件行った.また,平成24年12月に行われた,バイオメディカル・ファジイ・システム学会第25回年次大会において奨励賞を受賞した. また平成24年度は,初年度ということもあり今後行っていく眼球停留関連電位計測に関する実験準備を行った.特に,眼球関連電位計測を行うために必要となる専用ソフトを購入した.しかし,ソフト購入後に実験に用いようと考えていたノートパソコンがスペック不足で実験ソフトを動かすためにはパワー不足であることがわかり,急遽ノートパソコンを購入した.また,平成24年度の途中で所属の変更があり,眼球停留電位計測を行うための環境を再度検討し直し,新たに実験環境の整備が必要となった.現在も研究環境についての整備を行っている段階ではあるが,早急に実験環境を整備し,実験協力者を用いた実験を行っていく予定である.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
平成24年度に所属変更があったため,研究活動が一時期停滞してしまい,研究を再開後も実験環境の再検討や環境の整備などの必要性が生じたため,当初の予定より予定が遅れている.所属変更後のエフォートが低下しているため,所属変更後の研究活動に割ける時間が減っているために研究進行に遅れが生じている.この現状を打破するために,早急に実験環境を整備し,実験協力者を用いて実験を行い,データ取得に着手する予定である.
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今後の研究の推進方策 |
平成24年度に行う予定であった実験環境の整備が,所属の変更のためにリセットされてしまい,再検討となってしまった関係で,現在再度実験環境の整備を行っているのが現状である.そこで平成25年度の前半は,これまでに遅れている実験準備を早急に行う.特に,実験環境の整備においては,無線LANの電波がノイズとなることから,ノイズを除去できるような実験環境を作成する必要があることから,この環境を早急に作成する.平成25年度後半には実験協力者を用いた実験を行い,データの取得を開始する.より多くのデータの取得およびデータ解析を行う.これと平行して,主観評価を用いた視認性予測手法についても色覚モデルを取り入れた検討を行う.したがって,平成25年度においては,主に眼球停留関連電位計測についての環境を整備し,実験を行いデータの解析を行うことを中心に進めていく. 平成26年度においては,実験データ数に不足がある場合には実験を引き続き行い,実験データの蓄積を行う.その上で,眼球停留関連電位計測実験の結果をまとめる.さらに,現在検討している主観評価おける色覚特性モデルに加味した検討を行い,主観のみではなく,生理特性を含んだモデル構築を試みる予定である. 研究成果については,こまめにまとめ学会発表あるいは論文投稿を行っていく予定である.学会は3件/年,論文は2編/年程度を目標に行っていく予定である.
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次年度の研究費の使用計画 |
平成25年度は,特に大型の機器や物品を購入する予定はないが,実験環境の整備に多少予算が必要となることが予想できる.しかし,実験環境整備に関しては他の予算を充てることが可能である.したがって,本研究費においては,実験に必要となる電極,ペーストなどの消耗品,実験協力者への謝金,論文投稿費,出張旅費(学会参加費)などに主に使用していく予定である.特に,成果報告として,論文2編,学会発表3件程度を予定している.また,倫理の関係上,データの保管場所を検討する必要も有り,保管場所の確保なども必要で有り,鍵のかかる保管庫などを準備する必要がある.
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