研究課題/領域番号 |
24700248
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研究種目 |
若手研究(B)
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
岡本 和也 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (60565018)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 診療情報 / Webサービス / 機械学習 / クラス分類 / DPCコード |
研究概要 |
本研究では、知識処理に依る診療情報の活用を効率化するため、各種診療情報を提供するWebサービスの構築を行う。さらに、構築した診療情報提供Webサービスを利用した知識処理システムを開発することで、構築した診療情報提供Webサービスの有用性の検証を行う。 初年度である平成24年度には、本研究の根幹となる診療情報提供Webサービスの構築を行う予定をしていた。 そして、実際に、検査情報、処置情報、処方情報、経過文書、退院時サマリといった診療情報のWebサービス化を行った。このWebサービスにおいて、日時の指定や診療科の指定、あるいは、処置や検査結果などによる絞り込みに対応することで、システムからの様々な要求に柔軟に対応できる仕組みを実現した。 さらには、平成25年度に予定していた診療情報提供Webサービスを利用した知識処理システムの一部の開発に着手した。構築を開始したシステムとして、自動DPCコーディングシステムがある。DPCとは診断群分類と呼ばれる分類であり、患者の主傷病や患者の受ける処置などに応じて患者を分類する体系である。DPC対象病院において入院患者のDPCコードを医療従事者が1つ定める必要があるが、このDPCコードの付与作業が業務的な負担となっている。そこで、我々はこのDPCコーディングを支援するシステムの構築を行った。このシステムでは入院患者の処置情報や退院時サマリを構築したWebサービスより取得し、過去の情報を教師とすることで、DPCコードの推定を行う。今後はこのシステムを実ユーザに使用してもらうことで、評価を行なっていく予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
平成24年度に計画していたWebサービスの構築は終了し、平成25年度に計画していたWebサービスを用いた知識処理システムの一部の構築を行ったため。
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今後の研究の推進方策 |
平成25年度に計画していた診療情報提供Webサービスを用いた知識処理システムの開発を引き続き行う。開発予定のシステムとして、類似症例検索システム、自動DPCコーディングシステム、タブレット端末用診療情報閲覧システムなどがある。
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次年度の研究費の使用計画 |
本年度の研究は順調であり、予定していた経費をほぼ使用し、次年度の繰越は4万円弱となる。そのため、研究を進めるために必要となるハードディクスなどの物品費、あるいは、筆記用具などを購入する予定である。
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