第一に「実名」の定義は国や地域により異なることが分かった。第二に若年層はソーシャルメディア利用において実名を利用する意向があることが見えてきた。第三に、実名を含めた本人確認は、利用者本人の死という場面において必要となることがわかり、仮名による利用の際にどのように死亡者を確認するのかという課題が残った。第四に、実名を含めた情報開示コントロールの実効性について実証分析を行った結果、現状では実効的なコントロールはなされていないことが見えてきた。最後に、旧姓使用者および事実婚者を対象に調査を行った結果、本名とは必ずしも戸籍名ではなく、社会的文脈におけるふさわしい名前が該当する場合があることが分かった。
|