本研究は近年急速に発達し世界的に浸透しているソーシャルメディアが人々のアイデンティティに与える影響について検討を加えた。とりわけ東日本大震災や「アラブの春」と呼ばれた西アジアの政変においてソーシャルメディアは人々を結びつけ助け合うためのツールとして広く用いられた。災害時や政変時でのソーシャルメディアの利用について明らかにするとともに、その後の人々の日常生活への定着ついても明らかにした。さらにアイデンティティ形成にそれが与える影響について言及するため、「絆」と「愛情」に焦点をあて研究を進め、テクノロジーがわれわれの性に関わるアイデンティティや自我にも大きな影響を与えていることを明らかにした。
|