研究課題
申請者が本研究において提案したのは,人間行動の倫理性推論アルゴリズムであった.システムの行動は、従来のアルゴリズムのようにプログラマの指示によるのではなく,多くのインターネットユーザが「民衆の知恵」として蓄積してきたネット上のリソースから収集可能な「常識(倫理的コモンセンス)」により決定するシステムを構築した.これによりユーザからシステムへのフィードバックは最小限化され,自動的に日常の行動パターンとその結果の抽出を行う「行為の社会的な結果の評価」及び「行為の感情的な結果の評価」アルゴリズムを実装し,入力された行動(話題に制限無し)が人間にとって「善」か「悪」かをシステム自身が判断できるようになりました.実験結果は人間とシステムのagreementは80%近くになり,意味役割付与システムASAの高速化ができて,システムのクオリティが改善された.25年度はMITが開発して,Dentsu社がオンラインゲームによって日本語エントリーを増加させたConceptNetというコモンセンスのオントロジーを期待し,様々な実験を行ったが,一般的なWWWユーザーが入力した知識は不真面目なデータが多く,結局利用をしないことにした.次にベンサムの幸福計算を用いた行為分析のベクトル化に必要なアルゴリズムを作成に移り,行為は動作主体の気持ちのみならず,また対象と第三者(観察者や団体,社会など)への影響なども考慮するモジュールを開発し,ASAの意味タグ,Tsutsujiの機能タグを利用し,より深い意味処理が可能かどうか調査を行った.Naive BayesとSVMという基本的な機械学習を使用しても,今の段階そのタスクに向いていないと判断し,自動的に獲得されるルールベースの開発に戻った.作成した対話システムの準備実験を行い,Book Chapterで全体的なアプローチと進捗を説明した.他に国内外で研究成果を発表し,海外で招待講演も行った.
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"Machine Medical Ethics" in Intelligent Systems, Control and Automation, Springer
巻: TBA ページ: TBA