刺激の分散・集中呈示が,長期的接触による単純接触効果に及ぼす影響を検討した。刺激への接触フェーズは計3回設けられ,フェーズ間には1週間のインターバルを挟んだ。刺激呈示傾向として,増加と一定,減少を設定した。最後の接触から5分後ないし1週間後に,刺激に対する評定課題を行った。その結果,1週間後には集中呈示条件の好意度評価が,5分後と比較して上昇したが,評定値自体は分散呈示と部分集中呈示を上回らなかった。接触後インターバルを2週間に延ばしたところ,集中呈示による好意度の上昇効果が消失した。接触フェーズ間での呈示回数の差を大きくした実験では,集中呈示の増加条件と分散呈示の一定・減少条件が好まれた。
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