研究実績の概要 |
与えられたデータに基づいて事象の因果関係を推論する統計的手法のことを統計的因果推論と呼ぶ. そして, データからその背後にある因果関係を推測するためには, 計算代数統計の手法を用いた条件付き独立性の代数的表現(「imset」と呼ばれるもの)が非常に重要であることが近年の研究で明らかになりつつある. とくに, 統計的因果推論において, 条件付き独立性の間で成り立つ推論ルールの性質を明らかにすることは, 理論的にも応用的にも重要な課題であり, その性質の解明にもimsetが大きく貢献している. 最終年度の平成27年度においては, 前年度までに得られていたアルゴリズムを数理計画法の手法を使ってR言語において実装し, それらの性能を試すための計算機実験を行った.また,そのプログラムを公開するための準備を行った。プログラムについては、現在「https://github.com/tanaken-basis/」において公開している。
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