研究概要 |
今年度は、LiNGAMモデルを未観測交絡変数のある場合へと拡張すると共に、未観測交絡変数の影響に頑健な推定法を提案した。その研究成果は国際学術雑誌Neural Computation誌に掲載された(Tashiro et al., 2014)。また前年度開発した複数データセット利用のフレームワークと組み合わせて、未観測交絡変数がある場合についても、複数データセットを融合することで推定精度が大幅に向上することを数値実験で確認した。また別のアプローチとして未観測クラスがある場合の推定法についても研究し、国内学会及び国際ワークショップで発表を行った(田中ら, 2014; Tanaka et al., 2014). それ以外には、時間的に因果構造が変化するような場合に対応するため、複数データセット融合のアイデアを拡張し、経時データにおける因果構造推定法を提案した。これも国内学会及び国際会議で発表した(門脇ら, 2014; Kadowaki et al., 2014)。
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