研究課題/領域番号 |
24700290
|
研究種目 |
若手研究(B)
|
研究機関 | 帯広畜産大学 |
研究代表者 |
茅野 光範 帯広畜産大学, 畜産学部, 講師 (20590095)
|
研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2016-03-31
|
キーワード | バイオインフォマティクス / 応用統計学 |
研究概要 |
本研究の3つの研究テーマのうち、2つのテーマ、つまり、「多種多様大規模生命科学データのための柔軟な統計解析手法の構築」(特に、オミックスデータの個別の解析手法やオミックスデータを統合解析する手法の提案)と「動植物の分子・個体・集団レベルのシステム解明を目指す統計解析手法の構築」(例えば、農畜産データの統計解析))について、以下の7つの研究を主に行った。 [オミックスデータの統計解析]:(1)特徴的な遺伝子発現パターンを高速、かつ、効率的に検出する統計手法の提案を検討中である。関連するレビュー論文を学術雑誌に投稿中である。(2)時系列で観測された遺伝子発現量、代謝産物に対する高速なt-検定の提案を検討中である。一部の成果を学会にて発表した。(3)時系列で観測された遺伝子発現量に基づき、遺伝子選択を行うための回帰モデルを提案した。現在、論文を執筆中である。学会にて発表済み。(4)前年度からの継続で、低次偏相関係数とオミックスデータを用いた代謝パスウェイ推定法を提案した。論文を投稿中である。 [農畜産データの統計解析について]:(5)乳牛の分娩事故のリスク要因を特定するために、延べ120万頭のデータに回帰モデルを適用した。この結果をまとめた論文を執筆中である。(6)乳牛の健康管理のデータ(18年間の延べ5万頭分)に主成分分析を適用し、経時的な健康変化を調べた。結果を考察し、論文を執筆中である。(7)長イモの種イモ自動(高速)切断機械のためのベイズモデルを構築した。現在、特許出願中である。また、この統計モデルの論文を執筆中である。この統計モデルについて、学会にて発表済みである。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
「研究実績の概要」に挙げたように、本研究の3つのテーマのうち2つについて、7つの研究を行った。その結果、2本の論文を学術雑誌に投稿中で、5本以上の論文を準備・執筆中である。また、4件の学会発表を行い、1件の特許を出願中である。
|
今後の研究の推進方策 |
本研究の3つの研究テーマのうちの1つ、「多種多様大規模生命科学データのための柔軟な統計解析手法の構築」(特に、オミックスデータの統計解析)を中心に研究を進める。新たなオミックスデータとして、micro RNAデータも対象とする。また、現在、準備・執筆中の論文を学術雑誌に投稿する。さらに、前年度に取り組めなかった課題、テーマ(例えば、「最尤推定量の近似計算や尤度関数値の評価などによる新たな高速統計解析手法の提案」)についても引き続き、研究を行う。
|
次年度の研究費の使用計画 |
該当なし
|