研究概要 |
RNA-seqとマイクロアレイ、miRNAアレイによる発現プロファイルを用いて、遺伝子制御ネットワーク推定を行うアルゴリズムのプロトタイプ開発を行った。 本研究課題において開発するアルゴリズムは大別して2つの要素技術からなっており、各要素技術は相互依存的であるため、並行して開発を行っている。 ①発現量の定量化:従来の発現解析の中心であったmRNAの定量化に加え、lincNRAやmicroRNAの定量化を行うための方法を開発し知見を得た。遺伝子制御ネットワークを推定する際に、microRNAの遺伝子発現量と通常の遺伝子の発現量を同様に扱うことは困難であり、機能性の違いを考慮した定量化法が必要となる。 ②制御関係の推定:数千,数万の遺伝子数に対して測定は数回程度しか行うことができず、そのため遺伝子発現プロファイルの情報量不足を原因とした遺伝子制御ネットワーク推定の精度低下が問題点となる。この情報量の不足を軽減するために複数の時系列遺伝子発現プロファイルを利用し,より精度の高い遺伝子制御ネットワークを推定するための方法論の開発を行った。
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