研究課題
RNA-seqによる発現プロファイルを用いて、数十ノードの小規模なネットワークを対象としたアルゴリズムのプロトタイプ開発を行った。本研究課題において開発するアルゴリズムは大別して2つの要素技術からなっており、各要素技術は相互依存的であるため、並行して開発を行った。①発現量の定量化:RNA-seqのデータを数値化し、多変量データとして扱うことを可能とするための方法論の開発を行った。従来の発現解析の中心であったmRNAの定量化に加え、lincNRAの発現量の定量化を行うための方法を開発した。②制御関係の推定:遺伝子発現プロファイルから遺伝子制御ネットワークを推定する方法論の開発を行った。同一の現象を観測したマイクロアレイによる発現プロファイルとRNA-seqによる発現プロファイルを入手し、従来法との比較検討を行いつつ開発を行った。制御関係の推定にはベイジアンネットワークを元にした手法や、より単純な相関係数によるネットワーク推定(Relevance network)を元にした方法を用いている。最終年度には、白色脂肪細胞が褐色脂肪細胞へ分化転換する現象を観測した発現プロファイルに対して開発した方法を適用し知見を得た。
すべて 2016 2015
すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (3件) (うち国際学会 1件、 招待講演 1件)
Cytokine
巻: 77 ページ: 107-114
doi:10.1016/j.cyto.2015.11.001
Journal of Bioinformatics and Computational Biology
巻: 13 ページ: 1543002-1543020
DOI: 10.1142/S0219720015430027