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2013 年度 実績報告書

モノアミン神経伝達物質による神経回路の発達と機能調節

研究課題

研究課題/領域番号 24700317
研究機関東京工業大学

研究代表者

徳岡 宏文  東京工業大学, 生命理工学研究科, 助教 (10452020)

キーワードドーパミン / 中脳 / 線条体 / チロシン水酸化酵素 / Nurr1 / Nr4a
研究概要

ドーパミン神経細胞シナプスの発達
中脳におけるドーパミン産生が、ドーパミン神経細胞におけるシナプスの発達に与える影響の解明を目指す。本年度は、生後数日の当研究室で作製されたfloxed ThマウスにAAV-Creをfloxed Thマウスの中脳腹側に投与し、中脳黒質におけるTH遺伝子の組換えを目指した。その予備実験として、生後数日の野生型マウスにAAV-GFPを投与した所、GFPの発現を認めた。次に、同様に生後数日のfloxed Thマウス中脳にAAV-Creを投与した。4週間後にTHタンパク質の発現変化を免疫染色により確認したが、THタンパク質の減少は認められなかった。その理由として、Creの発現が十分でないことが考えられた。そのため、より発現量の高いAAVベクターに変更した所、Th遺伝子の組換えが認められた。従って、この方法によりドーパミン神経細胞の発達におけるドーパミンの重要性について検討することが可能となった。
Nurr1誘導機構
NRr4a核内転写因子ファミリーの一つ、Nurr1はドーパミン神経細胞の分化や、ドーパミン神経伝達のための遺伝子発現に重要である。Nr4aはまたImmediate Early Gene(IEG)と考えられているが、その発現誘導の仕組みはよく知られていない。本研究では、中枢神経細胞のモデルとして良く用いられる培養海馬神経細胞を主に用い、Nurr1の発現誘導の分子機構を調べた。まず、神経細胞の興奮性を上昇させた所、Nurr1の発現が顕著に増加した。また、電位依存性カルシウムチャンネルの阻害剤によりNurr1の誘導が低下した。さらに、カルシニューリンの阻害剤によりNurr1の誘導が押さえられた。以上の結果から、中枢神経細胞における神経活動依存的なNurr1の誘導には、電位依存性カルシウムチャンネルとカルシニューリンが重要であることが明らかとなった。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2013

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] The role of tetrahydrobiopterin and catecholamines in the developmental regulation of tyrosine hydroxylase level in the brain.2013

    • 著者名/発表者名
      Homma D, Katoh S, Tokuoka H, Ichinose H.
    • 雑誌名

      J Neurochem.

      巻: 126 ページ: 70-81

    • DOI

      doi: 10.1111/jnc.12287

  • [学会発表] Induced expression of Nr4a nuclear receptor by extracellular stimuli in cultured hippocampal neurons2013

    • 著者名/発表者名
      H. Tokuoka, T. Hatanaka, H. Ichinose
    • 学会等名
      第36回 日本神経科学大会
    • 発表場所
      国立京都国際会館
    • 年月日
      20130620-20130623
  • [学会発表] Distinct regulation mechanism of the dopamine content in the striatum from that in the midbrain2013

    • 著者名/発表者名
      Y. Iwashita, H. Tokuoka, H. Munezane, S. Muramatsu, H. Ichinose
    • 学会等名
      第36回 日本神経科学大会
    • 発表場所
      国立京都国際会館
    • 年月日
      20130620-20130623

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公開日: 2015-05-28  

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