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2013 年度 実績報告書

神経細胞におけるErbB4受容体の切断機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 24700381
研究機関琉球大学

研究代表者

仲嶺 三代美  琉球大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (20381105)

キーワードErbBファミリー / MAPキナーゼ / GT1-7細胞 / PKD / Fyn / PYK2
研究概要

ゴナドトロピン放出ホルモン(GnRH)は、視床下部に存在するGnRHニューロンによって産生・分泌される。GnRHの産生・分泌の調節は、正常な性成熟にとって非常に重要な役割を担っており、GnRHニューロンの機能を統合的に理解することは重要である。
本研究ではGnRHニューロンの細胞培養株であるGT1-7細胞を用いて、GnRH受容体刺激による細胞内のシグナル伝達機構について研究を行い、GnRH受容体の刺激によってERKの活性化およびErbB4が切断されることを明らかにした。それら機構を詳細に解析した結果、
(1)Cキナーゼのダウンレギュレーション実験では、ErbB4の切断が抑制されたことから、ErbB4の切断にCキナーゼが関与することが分かった。また、GnRH刺激によるERKの活性化では、PKCδがPKDを活性化することが明らかとなった。これらCキナーゼはGnRH刺激によって膜に局在し、活性化されることが示唆された。(2)GnRHおよびPMAの刺激によって、速やかにPKDがダウンレギュレーションされることを見出した。(3)免疫沈降実験によって、PYK2と相互作用するSrcファミリーのアイソフォームがFynであることを示す結果が得られた。(4)昨年度、DNAマイクロアレイによる網羅的な発現解析によって、GnRH刺激後に発現の変動する遺伝子群を同定した。今年度は、それら遺伝子の発現をRT-PCR法およびウエスタンブロッティングにて確認した。MAPキナーゼの脱リン酸化酵素(DUSPs)のうち、少なくとも2種類のアイソフォームの発現がGnRH刺激後30~60分で増加していることが分かった。
これら研究によって、GT1-7細胞ではGnRH受容体の刺激によってERKが活性化され、その後ERKの脱リン酸化酵素の発現が上昇することが示唆された。

  • 研究成果

    (8件)

すべて 2014 2013

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (6件)

  • [雑誌論文] Desensitization by Different Strategies of Epidermal Growth Factor Receptor and ErbB42014

    • 著者名/発表者名
      Yamamoto H, Higa-Nakamine S, Noguchi N, Maeda N, Kondo Y, Toku S, Kukita I & Sugahara K.
    • 雑誌名

      J Pharmacol Sci

      巻: 124 ページ: 287-293

    • DOI

      10.1254/jphs.13R11CP

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 視床下部神経細胞でのGnRH受容体刺激によるErbB4の切断反応2013

    • 著者名/発表者名
      山本秀幸、仲嶺(比嘉)三代美
    • 雑誌名

      生体の科学

      巻: 64 ページ: 468-469

  • [学会発表] 視床下部神経細胞でのGnRH刺激によるGq/11を介したErbB4の切断とERKの活性化反応2013

    • 著者名/発表者名
      仲嶺(比嘉)三代美、前田 紀子、徳 誠吉、山本 秀幸
    • 学会等名
      日本分子生物学会
    • 発表場所
      神戸市
    • 年月日
      20131203-20131206
  • [学会発表] 細胞周期を通じて翻訳後修飾を受けにくいヒストンの性質2013

    • 著者名/発表者名
      徳 誠吉、前田 紀子、仲嶺三代美、山本 秀幸
    • 学会等名
      日本分子生物学会
    • 発表場所
      神戸市
    • 年月日
      20131203-20131206
  • [学会発表] Gタンパク質共役型受容体刺激によるPKC依存的なERKの活性化反応2013

    • 著者名/発表者名
      仲嶺(比嘉)三代美、前田 紀子、徳 誠吉、山本 秀幸
    • 学会等名
      日本生化学会
    • 発表場所
      横浜市
    • 年月日
      20130911-20130913
  • [学会発表] Gタンパク質共役型受容体刺激によるMAPキナーゼの活性化とErbBファミリーの切断2013

    • 著者名/発表者名
      仲嶺(比嘉)三代美、前田 紀子、徳 誠吉、山本 秀幸
    • 学会等名
      日本生化学会九州支部例会
    • 発表場所
      佐賀県
    • 年月日
      20130518-20130519
  • [学会発表] 培養肺胞上皮細胞でのフラジェリン処理によるFGF受容体のリン酸化反応2013

    • 著者名/発表者名
      野口信弘、近藤豊、前田紀子、仲嶺(比嘉)三代美、徳誠吉、久木田一朗、須賀原一博、山本秀幸
    • 学会等名
      日本生化学会九州支部例会
    • 発表場所
      佐賀県
    • 年月日
      20130518-20130519
  • [学会発表] 視床下部神経細胞でのGnRHによるERKの活性化へのPYK2の関与2013

    • 著者名/発表者名
      山本秀幸
    • 学会等名
      Neuro2013
    • 発表場所
      京都市
    • 年月日
      2013-06-21

URL: 

公開日: 2015-05-28  

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