本研究では、Dock3分子が網膜神経節細胞の保護や視神経軸索の再生に与える影響を調べることで、国内での失明原因1位の緑内障や視神経炎の発症抑制ならびに治療へと応用することを目的としている。申請者はRho family GTPaseの1つであるRac1を制御する Dock3の分子機能について培養細胞を用いた遺伝子発現実験を利用して調べた。その結果、Dock3はリン酸化修飾によってGEF活性が制御されていることが明らかとなった。また、Dock3の活性はシグナル上流のRhoGによって制御されており、TrkB-RhoG-Dock3シグナル経路が軸索伸長に寄与していることを明らかにした。
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