生後発達期の登上線維-プルキンエ細胞シナプスにおけるシナプス刈り込みに関わる神経活動の実態を明らかにするため、麻酔下の生後発達期マウスにおける登上線維起始核である下オリーブ核神経細胞の電気活動をホールセルパッチクランプ法によって測定する方法を確立した。自発的な発火活動、発火閾値下の膜電位変動の生後発達変化を詳細に解析したところ、生後2~3週齢を境に発火閾値下の膜電位振動を基盤とする約10Hzの発火パターンが発生することが明らかになった。この下オリーブ核神経細胞の発火活動が観察され始める時期は登上線維-プルキンエ細胞シナプスの刈り込み過程に重なり、その関連が示唆された。
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