研究課題
本研究課題では、行動制御系としてのアクセルとブレーキとしての機能を大脳基底核が担っているかを検証する目的で、眼球運動課題遂行中のサルを用い、大脳基底核の特定の核内に神経伝達物質遮断薬を局所投与し、大脳基底核局所回路を選択的に遮断した際の行動学的変化を記録・解析する。24年度は、まず始めに、眼球運動課題が記録できるような実験室のセットアップを行った。眼球運動の記録は、従来用いられてきたアイコイルシステムではなく、赤外線カメラによる測定システムを導入した。実験セットアップが完了後、馴致し終えた覚醒ザルに、無菌下にて、頭部固定装置の埋入手術を行った。外科手術から回復後、視覚誘導性眼球運動課題、記憶誘導性眼球運動課題を訓練した。実験動物は、これらの行動課題をおおむね学習した。さらに、薬物の注入部位である淡蒼球外節ならびに視床下核の同定を行うため、MRI撮像も行った。
3: やや遅れている
実験セットアップの立ち上げ、実験動物の馴致・訓練は予定通りこなしたが、途中、研究所の耐震工事による実験室の引っ越しが入り、その分、研究計画の遂行が滞った。
24年度の耐震工事による若干の研究計画の遅れを挽回できるよう、本年度は研究遂行のスピードアップを心がけ、対応したいと考えている。
主な使用用途として、細胞外神経活動記録装置 を購入予定としている。
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Neuron
巻: 76 ページ: 826-37
10.1016/j.neuron.2012.09.030