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2013 年度 実績報告書

小脳プルキンエ細胞群が形成する矢状クラスターの機能的意義

研究課題

研究課題/領域番号 24700401
研究機関独立行政法人理化学研究所

研究代表者

山田 義之  独立行政法人理化学研究所, 脳科学総合研究センター, 基礎科学特別研究員 (80553685)

キーワード小脳 / 神経回路 / in vivo / 2光子イメージング / Ca2+イメージング
研究概要

小脳は、運動学習において重要な役割を果たしていることが知られており、限られた種類の細胞が整然と配列した組織であることから、神経回路網研究のモデルシステムとして優れた標本である。小脳皮質唯一の出力細胞であるプルキンエ細胞群の入出力線維は、解剖学的に矢状方向にクラスターを構成することが知られており、この矢状クラスター構造が小脳の機能的ユニットであるという仮説が提唱されている。しかし、この仮説を検証するために従来主に用いられてきた手法(電気生理学的記録)では、1) 記録している細胞の位置を正確に調べることが容易でない、2) 同時に記録できる細胞数が限られている、という技術的制約が大きな障壁となっており、その解決が望まれていた。
そこで本研究では、プルキンエ細胞群の矢状クラスターを同定した上で、活動を単一細胞レベルで記録するための実験系を構築することを試みた。まず、アデノウイルスを用いた誕生日特異的遺伝子導入法により、マウス・プルキンエ細胞群が形成する矢状クラスターを蛍光タンパク質により可視化した。次に、in vivo 2光子イメージングを用いて、Ca2+色素によりプルキンエ細胞群の活動を単一細胞レベルで記録するための実験系の構築を行なった。麻酔下のマウスにおいて、プルキンエ細胞群の自発活動および感覚応答を記録し、矢状クラスターとの関係を解析するための実験系確立に成功した。
今後は、本研究で明らかになった技術的課題を克服しながら、同一矢状クラスターの機能的均一性、異なる矢状クラスターの機能的独立性、個体間での再現性について詳細に追究することが望まれる。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2013

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Improved detection of electrical activity with a voltage probe based on a voltage-sensing phosphatase.2013

    • 著者名/発表者名
      Hidekazu Tsutsui, Yuka Jinno, Akiko Tomita, Yusuke Niino, Yoshiyuki Yamada, Katsuhiko Mikoshiba, Atsushi Miyawaki, and Yasushi Okamura
    • 雑誌名

      Journal of Physiology

      巻: 591 ページ: 4427-4437

    • DOI

      10.1113/jphysiol.2013.257048

    • 査読あり

URL: 

公開日: 2015-05-28  

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