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2013 年度 実績報告書

イン・ビボ-マウス脳における単一神経細胞のカルシウム動態の解明

研究課題

研究課題/領域番号 24700402
研究機関独立行政法人理化学研究所

研究代表者

真仁田 聡  独立行政法人理化学研究所, 脳科学総合研究センター, 研究員 (80584135)

キーワード樹状突起 / カルシウム / 大脳皮質 / 体性感覚
研究概要

①新型三次元多光子レーザー顕微鏡を用いたカルシウム測定法を確立した。本顕微鏡を用いて、マウス一次体性感覚野皮質(後肢)からカルシウムイメージングを行った。ピエゾ素子を用いて対物レンズを20Hzで上下に数百マイクロメートル振動させ、樹状突起の複数の場所からカルシウムイメージングを行った。
②単一神経細胞樹状突起からのカルシウムイメージング法を確立した。生きているマウスから、ホールセル記録法を行い単一神経細胞にカルシウム色素を充填し、樹状突起のカルシウム変化と細胞体の膜電位変化を同時測定した。また、カルシウムプローブを遺伝的に発現している遺伝子改変マウス(GCaMPマウス)を用いて樹状突起のカルシウム変化の測定法も確立した。
③これらの方法とさらに複数の手法を用いて、トップダウン入力によって制御される神経回路をマウスの体性感覚系において同定した。具体的には、1.マウス一次体性感覚野と二次運動野との間に相互的な投射が存在することを確認した。2.二次運動野からのトップダウン入力が、樹状突起スパイクを誘起し、それにより5層神経細胞の選択的な発火を引き起こすことを示した。3.後肢の触覚を手がかりとする行動実験において、二次運動野からのトップダウン入力を光遺伝学的手法を用いて抑制すると、マウスの知覚が不正確になると解釈できる結果を得た。
当初の目的であった「カルシウムウエーブが生きた動物でも生じるかを検証する」を達成することはできなかったが、本研究によって樹状突起のカルシウム応答が知覚形成の基本的な構成要素となっていることを明らかにした。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2014

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 大脳皮質におけるトップダウン回路の構造と機能2014

    • 著者名/発表者名
      真仁田 聡、鈴木 崇之、本間 千尋、松元 崇、小田川 摩耶、山田 一之、太田 桂輔、松原 智恵、犬束 歩、佐藤 正晃、大倉 正道、山中 章弘、柳川 右千夫、中井 淳一、林 康紀、Matthew E. Larkum、村山 正宜
    • 学会等名
      第37回日本神経科学大会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜、神奈川
    • 年月日
      20140911-20140913

URL: 

公開日: 2015-05-28  

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