カルシニューリンとドーパミンのクロストークによるショウジョウバエの睡眠制御の解析

2013 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 24700413
• 研究種目: 若手研究(B)
• 配分区分: 基金
• 研究分野: 融合基盤脳科学
• 研究機関: 熊本大学
• 研究代表者: 冨田 淳 熊本大学, 生命科学研究部, 研究員 (40432231)
• 研究期間 (年度): 2012-04-01 – 2014-03-31
• キーワード: ショウジョウバエ / 睡眠 / 覚醒 / カルシニューリン / NMDA型グルタミン酸受容体 / シナプス恒常性仮説 / 断眠 / ミトコンドリア

研究概要

脳の広範な領域でのカルシニューリン（Ca2+/カルモジュリン依存性タンパク質脱リン酸化酵素）活性がショウジョウバエの睡眠制御に関与することが示唆された。また、睡眠の恒常性維持へのカルシニューリンの関与も示唆された。そこで、睡眠のシナプス恒常性仮説におけるカルシニューリンの機能解析をミトコンドリアに着目して行った。成虫の全神経でミトコンドリア輸送を阻害したところ、睡眠量が増加した。カルシニューリンノックアウトハエにおいて、覚醒を司る概日時計ニューロンのミトコンドリア分布を調べたが、影響はみられなかった。

研究成果

• [雑誌論文] Temporal organization of rest defined by actigraphy data in healthy and childhood chronic fatigue syndrome children (2013)
  • 著者名/発表者名: Kawabata, M., Ueno, T., Tomita, J., Kawatani, J., Tomoda, A., Kume, S. and Kume, K.
  • 雑誌名: BMC Psychiatry 巻: 13 ページ: 281
  • 査読あり
• [雑誌論文] Identification of a dopamine pathway that regulates sleep and arousal in Drosophila (2012)
  • 著者名/発表者名: Ueno, T., Tomita, J., Tanimoto, H., Endo, K., Ito, K., Kume, S. and Kume, K.
  • 雑誌名: Nat. Neurosci. 巻: 15 ページ: 1516-1523
  • 査読あり
• [学会発表] Male-male interaction-induced sleep in a fruit fly, Drosophila melanogaster (2013)
  • 著者名/発表者名: Tomita, J, et al.
  • 学会等名: Cold Spring Harbor Laboratory Meeting Neurobiology of Drosophila
  • 発表場所: New York, United States
  • 年月日: 20131001-05
• [学会発表] NMDA receptor-calcineurin signaling function in promoting sleep in Drosophila (2013)
  • 著者名/発表者名: Tomita, J, et al.
  • 学会等名: Neurofly
  • 発表場所: Padua, Italy
  • 年月日: 20130903-07
• [学会発表] Male-male interaction-induced sleep in a fruit fly, Drosophila melanogaster (2013)
  • 著者名/発表者名: 冨田淳, 他
  • 学会等名: Neuro2013
  • 発表場所: 国立京都国際会館
  • 年月日: 20130620-23
• [学会発表] 個体間相互作用によるショウジョウバエの睡眠制御 (2012)
  • 著者名/発表者名: 冨田淳, 他
  • 学会等名: 日本時間生物学会学術大会
  • 発表場所: 北海道大学学術交流会館
  • 年月日: 20120915-16
• [学会発表] カルシニューリンによるショウジョウバエの睡眠-覚醒制御 (2012)
  • 著者名/発表者名: 冨田淳, 他
  • 学会等名: 日本睡眠学会定期学術集会
  • 発表場所: パシフィコ横浜
  • 年月日: 20120628-30