研究課題
平成25年度は、昨年度に開発した脳磁図による義手制御BMIを健常者9名、腕神経叢引き抜き損傷による重度麻痺患者6名、脳卒中後片麻痺患者5名、筋萎縮性側索硬化症による四肢麻痺患者3名、脳性麻痺による四肢麻痺患者1名に適用した。健常者では全ての被験者で義手制御が可能であった。また、電流源推定技術を用いた解析により、課題を行った上肢と対側の感覚運動野から推定された脳表電流により手の離握手や運動開始時刻などの細かな運動情報を抽出できることが示された。患者の場合には、脳梗塞などで皮質病変がある患者では、患肢の運動情報を抽出することが困難であったが、末梢性病変等による麻痺患者では患肢の運動を想起するだけで、健常者と同様に運動情報を抽出でき、リアルタイムに義手を制御できる事が示された。また、この義手制御を被験者に自由に行わせ、制御に習熟するよう指示すると、義手を使う前後での脳活動に変化が生じ、手の離握手運動に対応する脳表電流の変動が大きくなり、脳信号から運動情報を抽出しやすい状態に変化する事が示された。これらの結果について、国際学会での口演および、ポスター発表、国内学会での口演で報告し、現在は英文専門誌への投稿を準備中である。
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PLoS One
巻: 21 ページ: e72085
10.1371/journal.pone.0072085
http://www.nsurg.med.osaka-u.ac.jp/school/research/research.html