本研究では、特定のHLA多型と強く相関する薬剤副作用の発症機序解明を目指し、その基盤となるべき研究材料である、HLA発現細胞及びHLA発現トランスジェニック(Tg)マウスの作製を行った。細胞については、piggyBacトランスポゾンを利用しHLA-A*33:03、A*31:01、B*15:02、B*58:01発現細胞を、Tgマウスについては独自のTgマウス作製法を用いてHLA-A*33:03とA*31:01発現マウスを作製することに成功した。薬剤投与による肝障害への影響を調べているが、現時点までに有意な結果は得られていない。今後、薬剤代謝産物候補の投与を行うなどして更なる解析を進めたい。
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