瞳孔は自律神経系の作用によってその径を変化させるため,体の状態を知る良い窓口である.ストレス状態では自律神経系の不具合がみられることから,瞳孔反応を用いて簡便かつ高精度に体の状態をモニタリングできる方法を検討した.また470nm付近(青色)に反応するメラノプシン発現網膜神経節細胞は,概日(サーカディアン)リズムの形成に寄与している.本研究では,青色・赤色刺激それぞれに対する瞳孔反応を指標として,心拍数や体温変化などが示す生体の日内変動リズムをモニタリングし,自律神経系のリズムを推定できることがわかった.
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