本研究では,希釈効果、塩濃度、pH、温度変化など比較的簡便な手法により,蛋白結合性尿毒素(PBTx)を簡便かつ低コストで高効率に除去できる新規血液浄化システムの開発を目的とした。その結果、希釈効果やpH変化などによりアルブミンからのPBTx解離を促進することはできるものの時間を要する、もしくは通常透析でも希釈と同様の効果が得られており本手法による除去能の向上は困難であることが示唆された。PBTxと結合したAlbごと取り除き、喪失した分を補充するような治療モードにより、通常透析よりも効率的な蛋白結合性毒素の除去が可能であると考えられた。
|