本研究では、1ヶ月以上の耐久性と優れた血液適合性の実現を目的に、血液自身を潤滑液として浮上回転する補助循環用動圧浮上遠心血液ポンプを開発している。本血液ポンプに採用されている非接触軸受である動圧軸受について、ラジアル動圧軸受とスラスト動圧軸受の最適形状を検討した。その結果、ラジアル動圧軸受は、4円弧、半径隙間90 μm、溝深さ100 μmとすることで、インペラの安定性と血液適合性を改善できることがわかった。また、スラスト動圧軸受は、スパイラルグルーブ形状をインペラ外周から内周に溝が縮小するモデルとすることで、スラスト軸受隙間を広げ、血液適合性を改善できることがわかった。
|