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2013 年度 実績報告書

持続発現型RNAベクターによる再生医療のための細胞改変技術の開発

研究課題

研究課題/領域番号 24700490
研究機関独立行政法人産業技術総合研究所

研究代表者

佐野 将之  独立行政法人産業技術総合研究所, 幹細胞工学研究センター, 主任研究員 (80415687)

キーワードSeVdpベクター / 遺伝子デリバリー / 細胞リプログラミング / 遺伝子発現制御 / 機能性RNA
研究概要

これまでの研究から、SeVdpベクターにより、初期化4因子を体細胞に導入し、適切な時期にベクターを除去することで外来遺伝子フリーのiPS細胞が作製できることが分かっている。本研究課題では、マイクロRNAやリボザイムを利用したSeVdpベクター除去方法を検討し、外来遺伝子フリーのiPS細胞や組織特異的細胞の作製に利用できる方法の確立を目指した。
低分子化合物に応答して活性をもつリボザイムはテオフィリンに応答するものを利用した。SeVdpベクターに搭載した蛍光タンパク遺伝子の5’非翻訳領域にこのリボザイムをタンデムに組込んでフローサイトメトリーにより解析したところ、約70%の遺伝子抑制効果が得られた。SeVdpベクターを除去するために、SeVポリメラーゼ遺伝子の5’非翻訳領域へのリボザイムの組込みを試みたが、構築が困難だったため、3’非翻訳領域など別の領域にリボザイムを組込んだベクターの構築および検証を進めている。
マイクロRNAについては、遺伝子抑制効果の程度を調べるために、SeVdpベクターに搭載した蛍光タンパク遺伝子の下流に、多くの細胞で発現が高いmiR-21の標的配列を組込んだベクターを作製した。蛍光タンパクの発現を指標にし、効果を調べたところ、複数の細胞で非常に高い抑制効果が認められた。適切なマイクロRNAを選ぶことで、高い遺伝子抑制効果が得られることが分かり、体細胞から組織特異的細胞を誘導する系においても、SeVdpベクターを効率良く除去するためには、利用するマイクロRNAの選択が非常に重要であることが示唆された。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 学会発表 (4件)

  • [学会発表] Development of methods to generate transgene-free iPS cells with SeVdp vectors

    • 著者名/発表者名
      佐野将之、大高真奈美、西村健、高安聡子、中西真人
    • 学会等名
      日本組織培養学会 第86回大会
    • 発表場所
      産業技術総合研究所(茨城県)
  • [学会発表] 機能性RNAによる持続発現型センダイウイルスベクター遺伝子発現調節効果の検討

    • 著者名/発表者名
      佐野将之、大高真奈美、西村健、高安聡子、中西真人
    • 学会等名
      第23回アンチセンスシンポジウム
    • 発表場所
      徳島大学(徳島県)
  • [学会発表] 機能性RNAを利用した持続発現型RNAベクターの遺伝子発現調節系の検討

    • 著者名/発表者名
      佐野将之、大高真奈美、西村健、高安聡子、中西真人
    • 学会等名
      第36回日本分子生物学会年会
    • 発表場所
      神戸ポートアイランド(兵庫県)
  • [学会発表] 外来遺伝子フリーのiPS細胞作製のためのRNAベクターの開発

    • 著者名/発表者名
      佐野将之、大高真奈美、西村健、中西真人
    • 学会等名
      第13回産総研・産技連LS-BT合同研究発表会
    • 発表場所
      産業技術総合研究所(茨城県)

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公開日: 2015-05-28  

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