わが国は,乳腺濃度が高く,若年層の罹患率が高いことより,乳がん検診に超音波検査を導入することが試みられている. しかし,乳腺超音波装置の精度管理は,明確に示されておらず習熟した超音波従事者を除いて適切に管理することは困難であった.そのため,超音波従事者は,装置の故障や劣化を検知することなく検診を実施してしまう可能性がある.本研究では,ファントム画像およびデジタルファントムを使用し,どの施設でも客観的な評価が可能な手法を提案した.本研究により,乳腺超音波装置のための客観的な精度管理が可能となり,多くの超音波従事者が,簡易かつ再現性の高い精度管理が可能となった.
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