研究の目的は,呼息時低周波電気刺激(PESE)がCOPD患者の「息切れ」と換気機能に及ぼす影響を明らかにすることである。対象はCOPD患者24名で,プラシーボ群とPESE群の2群に振り分け,3分間の安静と5分間のエルゴメータ運動を各群の介入有・無の2条件下で実施した。その際,息切れの指標であるボルグスケールと,種々の換気指標を計測した。結果から「息切れ」に対するPESEの効果を確認することはできなかったが,安静時および運動時の換気効率を改善することが確認できた。本研究対象者は「息切れ」の程度が「軽度」であったことから,PESE が「息切れ」の軽減に繋がらなかったことが考えられた。
|