糖尿病に関連して生じる運動ニューロンの変化について調べるために,内側腓腹筋(MG)の運動ニューロンを逆行性標識し,その数と大きさを調べた.また,運動療法が持つ運動ニューロン障害の予防効果を調べた.実験の結果,糖尿病ラットのMG運動ニューロン数が減少することが明らかになった. MG運動ニューロンの細胞体の分布は大型のα運動ニューロンと小型のγ運動ニューロンが明瞭に区別可能であったが,特にγ運動ニューロンが減少していた.また,運動療法を実施していた糖尿病ラットでは細胞減少はされなかったため,運動ニューロンの減少は運動療法によって予防できる可能性が示された.
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