臨床的に線維筋痛症、CRPS Iなどの慢性痛において小児の発症が少ないという報告があり、生後の発達過程における要因が慢性痛発症に関与している可能性がある。そこで我々の開発した運動器障害モデルで若齢期処置を行ったところ、成熟処置と異なり慢性痛が発症しなかった。障害筋の筋組織では処置急性期および慢性期において3週齢処置、9週齢処置で大きな差が見られなかったが、急性期、慢性期においてTNFα、myogeninの発現に違いがみられたことから、運動器慢性痛発症に筋における炎症系・分化の関与の可能性が考えられる。
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