歩行エクササイズが関節炎モデル,関節不安定性モデルの痛みを抑制するか検討した。結果,関節炎モデルラットにおいて,トレッドミル歩行群はトレッドミル開始2週間後のみ通常飼育群より,疼痛閾値が改善していた。一方,関節不安定モデルではトレッドミル歩行群はトレッドミル開始4週間後より通常飼育群と比較して疼痛閾値が改善していた。脊髄後根神経節においてCGRPやASIC3といった疼痛関連分子に歩行エクササイズ群と通常飼育群に有意な差は認めなかった。関節炎モデルと関節不安定性モデルではトレッドミル歩行による疼痛抑制効果の減少には時間的な差があることが示唆されが,疼痛抑制メカニズムは明らかにできなかった。
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