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2013 年度 実施状況報告書

知覚―運動ループの不一致が痛覚および変化検出機構に及ぼす影響

研究課題

研究課題/領域番号 24700578
研究機関広島大学

研究代表者

大鶴 直史  広島大学, 医歯薬保健学研究院(保), 助教 (50586542)

キーワード国際誌投稿
研究概要

本年度は、前年度の予備実験をもとに、自己身体所有感が体性感覚情報処理に与える影響を、脳磁場計測装置を用いて検討した。鏡を用い、自身の手ではなく、鏡の中の手(自身の手とは位置が異なる)に自己身体所有感が生じる条件において、体性感覚誘発磁場を測定した。結果、自身の手から鏡の中の手に身体所有感が移っている条件では、一次体性感覚野の活動が増大することを示した。このことは、体性感覚情報処理において比較的初期の段階から視覚情報の影響を受けていることを示唆し、視覚による身体位置情報と固有受容覚による身体位置情報に不一致が生じた場合に、一次体性感覚野の活動に影響を及ぼすことを意味している。得られた結果は、現在国際誌に投稿中である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

前年度の予備実験をもとに、視覚情報と固有受容覚の情報に不一致が生じた場合に、一次体性感覚野の活動が変化することを明らかにした。得られたデータは、すでにまとめて国際誌に投稿中であり、現在進行中の実験も含め、次年度には国際および国内学会でも発表を行う予定である。

今後の研究の推進方策

今後、本年度に得られた一次体性感覚野の活動増大が、どのような意義があるかについて更なる検討を行いたい。また、身体所有感が及ぼす影響を、触覚と痛覚において比較検討する実験も進めていく予定である。

次年度の研究費の使用計画

実験計画のうち、最もシンプルな実験を優先して行ったため、複雑な制御機器および解析ソフトウェアの購入を次年度にずらした結果、繰り越し金が生じた。
次年度は、現在投稿中の論文に関する内容および追加実験の結果を、国内外の学会で発表する予定である。また、実験に必要な刺激制御機器および解析ソフトウェアの購入を検討している。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2014 2013

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Change-related auditory P50: A MEG study.2014

    • 著者名/発表者名
      Nakagawa K, Otsuru N, Inui K, Kakigi R
    • 雑誌名

      Neuroimage

      巻: 86 ページ: 131-137

    • DOI

      10.1016/j.neuroimage.2013.07.082.

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Somatotopic representation of pain in the primary somatosensory cortex (S1) in humans.2013

    • 著者名/発表者名
      Omori S, Isose S, Otsuru N, Nishihara M, Kuwabara S, Inui K, Kakigi R
    • 雑誌名

      Clinical neurophysiology

      巻: 124 ページ: 1422-1430

    • DOI

      10.1016/j.clinph.2013.01.006.

    • 査読あり
  • [学会発表] 体性感覚における変化検出機構2013

    • 著者名/発表者名
      大鶴直史
    • 学会等名
      第28回生体磁気学会
    • 発表場所
      朱鷺メッセ
    • 年月日
      20130607-20130608

URL: 

公開日: 2015-05-28  

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