口蓋に貼付し、液体を咀嚼嚥下時に舌が口蓋に及ぼす圧力・せん断力を計測可能な3軸力センサを製作した。粘度1 mPa・sの通常の水と、増粘剤で粘度を800 mPa・sに調整した水の2種類の液体試料を用いて、嚥下時の舌が口蓋に及ぼす力を計測した。その結果、液体の粘性が低いほうが、液体の前後に送り込む力は小さく、左右に動いて液体をまとめる力は大きいことが分かった。また、粘度が大きくなると嚥下回数が増えることから、粘度が大きくなると至適嚥下量が少なくなることが分かった。 本センサで計測した舌と口蓋の相互作用は、液体の粘度や体積などで変わる「飲み込みやすさ」の指標として有用であると考えられる。
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