東日本大震災の被災者のうち、仮設住宅に住んでいる人々の大きな困難のひとつは、離れて住む親戚や友人らとのコミュニケーションである。本研究では、普段使い慣れているテレビとネットワーク上に用意されたボイスチャットを組み合わせて、「お茶の間テレビ」を試作した。これにより、同じチャンネルを見ている人と音空間を共有することが可能になり、仮想的なお茶の間を再現した。共感テレビは、テレビリモコンでテレビチャンネルを指定すると同時にチャンネル毎に用意されたチャットルームに入室できる仕組みを持つ。テレビ番組を視聴した際の笑い声や雑談音声をチャットルームで共有することで、離れた人との感情を共有するものである。
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