研究課題/領域番号 |
24700619
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
中塚 健太郎 筑波大学, 体育系, 特任助教 (00609737)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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キーワード | 積極的休息法 |
研究概要 |
監視作業におけるヒューマンエラーを防止するために有効な積極的休息について検討するために,積極的休息に関連する学会や監視作業の被験者であるライフセービング関係の学会およびイベントに参加し,監視や積極的休息の情報を収集した。 成果として,積極的休息に関する最新の知見および現場で監視をおこなっているライフセーバーからの生の声を聞くことによって実践での応用可能な介入条件を決定するための有益な助言の獲得があげられる。 また,平成25年度に監視実験を実施するための準備として,タブレット端末を購入し,心身の状態の変化を測定するツールの動作確認をおこなった。これによって,実践場面でも紙とペンがなくても心身の状態を記録することができる環境が整った。 さらに,被験者の確保および実験課題の作成をおこない予備実験として,どの程度監視作業を繰り返すとヒューマンエラーが発生するか確認し,実験の作業時間編成を確定した。先にも述べたように,積極的休息技法については,先行研究およびライフセーバーへのヒアリングを基に決定したものを,被験者に対して事前(実験前)に指導を実施することができた。 このことによって,本実験(平成25年度予定)の準備が整ったため,今後は,被験者の体調などを考慮しつつ,日程調整をおこない本実験を実施することが可能となった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成24年度は,本研究の目的を達成するために必要な環境をおおむね整えることができた。特に,現場のライフセーバーの意見を基に積極的休息技法を決めることができたため,実験環境において発見される知見が実践場面で役立つ可能性が高いと考えられる。このことは,実践での応用可能性を重視する本研究の目的を達成するために重要であるといえる。また,予備実験を通じて,本実験を実施するためのツールおよび被験者の確保ができたため,平成24年度までの研究計画はおおむね達成したと考えられる。
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今後の研究の推進方策 |
平成25年度は,長時間の監視作業を通して起こりうるヒューマンエラーの防止に積極的休息がどの程度効果があるかについて実験をおこなう。また,実験によって得られたデータを多面的に解析し,実践場面で有益な積極的休息につながるような知見を得るように努める。また,本研究で得られた知見をさまざまな形式でアウトプットできるようにする。特に,実践場面で活動している人々に有益な知識およびスキルが提供できるように心がける。
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次年度の研究費の使用計画 |
研究費は実験および解析,成果報告をおこなうための消耗品にあてる。また,データ処理および成果発表のための研究資料整理のための謝金等や成果を報告するための旅費に活用する。
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