本研究では、血中ビタミンD(VD)の欠乏が懸念されている若年女性(女子大学生)を中心に、血中VDの季節変動と運動器および運動機能の相関関係を検証することを目的とした。 本研究の結果、血中VDは3月(冬)において最も低く、9月(夏)において最も高くなり、その変動は屋外競技者よりも屋内競技者において顕著に観察された。また、骨密度は血中VDの変化より3か月遅れて、6月に低値を示し、12月に高値となった。以上のことから、1年を通じて日光への暴露時間が短くなりやすい屋内競技者は、冬期において明らかな血中VD不足を招き、それにより骨の健康に悪影響を及ぼす可能性が示唆された。
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