これまで申請者は,小学生を対象に「高く遠くへ跳び越える」ハードル走の指導法を開発し,安全に子どもたちの技能を高めたことを報告した.一方,発育段階が上がった中学生では,運動嫌い増加や体力二極化の進行等の特徴がみられ,中学生の発育段階に応じたハードル走の指導法が求められている.そこで本研究では,中学生に相応しい実験的な指導法を開発し,その指導法は運動嫌いを含む子どもたち全員の記録,また走・跳を繰り返す基本的運動能力を高めることができるかについて検討し,確かな体育的学力の定着に向けたハードル走の授業の提案をすることとした. 2013年度では,2012年度で採用したデータを解析し,積極的に国内外を問わず学術大会(日本体育科教育学会ラウンドテーブル,日本体育学会(若手研究者優秀を受賞,国際バイオメカニクス学会)にて発表を行った.「体育科教育」2013年12月号においても,題材的に取り上げられるなど社会への積極的に研究内容を発信することができた. 2014年度では,2012・2013年度の研究結果を英文誌(Journal of Physical Education and Sport)に投稿をし,現在,査読中となっている.また中学生男女毎において高く遠くへ跳び越える運動能力を深める教材を開発し,それを中学校の実験的な授業の中で実施した.その成果は,現在,英文誌に投稿する準備をしており,近日,社会へ発信することができよう.
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