研究課題/領域番号 |
24700654
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研究種目 |
若手研究(B)
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研究機関 | 札幌大学 |
研究代表者 |
金 誠 札幌大学, 文化学部, 准教授 (40453245)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | スポーツ史 |
研究概要 |
本研究の課題は植民地朝鮮におけるスポーツ関係者の対日協力活動について明らかにすることであり、文献資料調査ならびにインタビュー調査を中心に本研究課題の解明に努めるものである。 平成24年度は史資料の収集のため韓国(ソウル)にて李台永氏(植民地朝鮮にてスポーツ記者といして活躍した李吉用氏のご子息)にインタビュー調査を行い、さらに韓国国会図書館にて史資料の収集を行った。日本国内においては秩父宮スポーツ図書館にて史資料の収集を行った。 本研究成果の一部はスポーツ史学会第26回大会にて発表(「オリンピックと植民地朝鮮-朝鮮人選手の国際スポーツへの参加とその意義-」)した。本発表では1936(昭和11)年のベルリン・オリンピックのマラソンで金メダルを獲得した孫基禎選手に着目し、ベルリン・オリンピック後の警戒のなかで孫基禎選手が日本の側に接近していかざるをえなかった状況、そして最終的に対日協力的な活動を行うことになった点について当該期の新聞資料や孫基禎選手の自伝、雑誌記事などを中心に明らかにしていった。 平成25年度においては平成24年度に収集した史資料の整理を行うとともに、さらに史資料の収集に努め、李相佰氏の活動について調査していく予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
韓国でのインタビュー調査においてはインタビューを行う予定であった趙東彪氏がご逝去されるという悲運に見舞われることとなったが、幸いインタビューを希望していた李台永氏にインタビューを行うことができ、また史資料に関しても順調に収集できているため総合的にみて調査に関しては進展させることができている。ただ収集した史資料の整理が進んでおらず、今後は収集してきた史資料の整理を行うことが喫緊の課題となる。 研究成果の一部は学会にて発表しており、次年度も継続して研究成果を発表していく予定である。
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今後の研究の推進方策 |
平成25年度においては昨年度学会にて発表したもの(スポーツ史学会第26回大会「オリンピックと植民地朝鮮-朝鮮人選手の国際スポーツへの参加とその意義―」)を研究論文として提出するとともに、平成24年度に収集した史資料を整理・分析し、今年度の学会にて公表していけるように努める予定である。 研究調査については日本国内、韓国内での研究調査を予定し、インタビュー調査のアポイントのとれたところから調査に入っていくことにしたい。インタビュー調査と史資料の収集に関しては前年度と同様に継続していく予定である。
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次年度の研究費の使用計画 |
今年度も平成24年度と同様に物品費(機材ならびに文献資料代)、研究調査のための出張費、翻訳料などに研究費を使用する予定である。
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