研究課題/領域番号 |
24700661
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
福士 徳文 順天堂大学, スポーツ健康科学部, 助手 (70616185)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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キーワード | コーチング |
研究概要 |
【方法】被験者は関東大学サッカー1部リーグに所属する男子サッカー部員7名であった。被験者は、ロングパイル人工芝上にて、3種類のシューズ(刃型:BP、円柱型:NP、トレーニングシューズ:TR)を使用し、インステップキックによるシュートをそれぞれ3回ずつ行い、その際の足底圧を測定した。本研究では、ゴールから11m離れたペナルティマーク上に置かれたボールを、全力によるインステップキックでシュートし、ゴール枠内にボールが飛んだ場合を成功試技とした。分析には、キック時の軸足に着目した。足底面を、エリア1(以下、A1)からエリア6(以下、A6)に6分割し、各エリアにおける最も高い圧力であるピーク圧(kg/cm2)の観点から評価を行った。 【結果】A5において、NP(4.15±0.99kg/cm2)の値が最も高く、NPとBP(3.44±0.56kg/cm2)、NPとTR(3.37±0.52kg/cm2)間でそれぞれ有意差(p<0.05)がみられた。第5中足骨のある小指球周辺のエリアであるA3においては、シューズ間で有意差はみられず、その他のエリアにおいても有意差はみられなかった。また、各シューズの値をエリア間でみると、それぞれA5の値が最も高い値を示した。 【考察】本研究におけるキック動作では、どのシューズにおいてもA5で高いピーク圧を示したことから、サッカー特有の動作であるインステップキック動作は第5中足骨に大きな負荷をかける動作ではないことが考えられる。しかし、同じ動作をしていても、シューズ間ではA5で有意差がみられた。このことから、ソール形状の相違により、足底圧は異なる可能性が示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
今年度の目的は、「サッカーにおける様々な動作を異なるグラウンドサーフェイスおよびソール形状の異なるシューズを組み合わせて行い、その際の足底圧の変化を明らかにする」であったが、異なるシューズを用いた測定のみに留まってしまった。被験者として協力が確約している選手は十分に確保されているが、選手たちの練習日程と、近隣の天然芝グラウンドの日程調整がうまくできず、データ収集ができなかった。近隣の天然芝グラウンドは、陸上競技などでも多く使用されるため、今年度は早急に打診を行い、日程を確保した状態で研究の遂行に努めたい。
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今後の研究の推進方策 |
現時点で、被験者は十分に確保されている。その他、筋力測定等の施設は研究者の所属する大学内の施設であるため、現在既に測定に着手できている。足底圧測定で使用する天然芝グラウンドが、唯一大学の施設外であるため、早急に打診を行うことで、円滑に研究が進められるよう着手していきたい。
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次年度の研究費の使用計画 |
購入物として、消耗品であるスパイクシューズ、センサーシートを購入する予定である。特に、センサーシートの消耗は早いため、足底圧測定の精度を向上させていくためにも数多く購入する必要がある。また、今年度は足底圧測定に加え、筋力測定、形態計測も行うため、被験者への謝金に多くを費やすと考えられる。 さらに、学会発表や論文投稿を行うための校閲料として使用する予定である。
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