本研究は、これまでは非常に困難であったトライアスロンスイムなどのオープンウォーター環境下におけるストローク頻度の測定測定手法を開発し、トライアスロンやオープンウォータースイムのレース中のストローク頻度の推移を記録し、選手や指導者に必要な情報を提供することが目的であった。 本年度はトライアスロンレースにおけるスイム中のストローク頻度の測定を継続して実施した。研究開始当初より縦断的に測定してきた選手に対し、その特徴的なレース中のストローク頻度の推移を明らかにするまでは至ることはできなかった。しかし、得られたデータについて当該選手やその指導者を含め議論したところ、意図したことが客観的に確認できることやレース環境やその時の選手の状態・調子などがある程度反映されていることが分かった。改めて本研究の意義や今後への期待を確認することができた。 測定は継続して実施してきているためにデータは蓄積されているが、それらをどのように加工をすれば、レース中のストロークをより特徴づけた指標として提示することが可能となるか、今後の分析の手法の開発を進めていく段階となっている。 また、本研究に用いた高精度モーションセンサの検証実験に関して、思うように進めることができなかった。被験者数の確保が困難などの問題があるが、少しずつでも測定を重ねて実施し、学術論文としてまとめ学術誌に掲載されるように引き続き研究を進めていく予定である。
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