本研究の目的は長野オリンピック開催地である白馬村および近隣自治体の事例からスポーツ・メガイベントが地域社会にもたらした固有のインパクトを解明することであった。調査の結果、(1)オリンピック関連インフラ整備が地域住民の生活圏に変化をもたらしたこと、(2)道路網整備によって宿泊を伴わない日帰り観光客が増加している一方、外国人観光客および移住者の増加をもたらしたが、そこでも固有の課題が生み出されていること、(3)地域社会におけるネットワークによって地域活性化の独自の試みが継続していること、が明らかになった。
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