研究成果の概要 |
本研究は、高地・低酸素トレーニングによる造血を伴わない運動パフォーマンスの改善に関する血液学的背景を明らかにすることを目的とした. 鍛練された競技者を対象に標高1,200~2,400mの自然の高地環境を利用した約2週間の高地滞在型の高地トレーニングを行わせ,その前後で血液学的検討と運動パフォーマンスの検討を行った.2週間程度の高地トレーニングにより運動パフォーマンスは向上するが,造血が確認されなかったことから,血液の量的改善を伴わない運動パフォーマンスの向上であったと考えられる.残念ながら赤血球膜タンパクの検出に至らず,運動パフォーマンスと血液の質的変化との関連性を検証するには至らなかった.
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